紛体塗装とは
顔料を直接金属に吹き付けるのが粉体塗装です。「パウダーコーティング」とも呼ばれるように、塗るというより細かい粒子で金属をコートするといったイメージです。 紛体塗装の特徴厚くて強い塗膜粉体塗装の場合1回の塗装で40~150ミクロンの塗膜をつくることができます。これは溶剤塗装のおよそ4~5倍の厚みです。それに加えて塗膜自体の強度もあるので、キズに対しては非常に強い塗装といえます。さらに耐熱性、耐油性にも優れているので自動車部品などの過酷な使用にも耐えうる強い塗装といえます。 防錆能力もともと粉体塗装は「さび止め塗料」として普及したという歴史があります。溶剤塗装に比べ塗膜が厚く、さらにピンホールなども少ないので、粉体塗装された金属は空気に触れにくい、つまり錆びにくいという特徴があります。ガードレールやエクステリア用品など耐候性が求められる製品にも適しています。 塗膜の柔軟性
粉体塗装はキズに強い一方で、塗膜自体が柔軟であるという特徴も備えています。溶剤塗装の場合、屋外など温度差の激しい場所に長時間放置すると金属の伸縮に塗膜が対応できずにひび割れなどを起こしてしまいます。粉体塗装の場合は柔軟に伸縮するので、結果としてひび割れなどが起きにくく、塗装の寿命が長いのが特徴です。 環境に優しい塗料粉体塗料は有機溶剤を全く使用しないので、中毒や火災などの塗装作業におけるリスクが低減できます。また粉体塗料は揮発することがないことに加えて塗料自体の回収も可能なので、塗料のロスが非常に少ないのも特徴です。大気汚染や汚水の問題もクリアした、環境にも生態系にもやさしいエコ塗料です。 |